「脂漏性湿疹があるけれど、シャンプーは毎日しても大丈夫?」
「毎日きちんと洗っているのに、フケや赤みがなかなか治らない……」
「子どもの頭皮に湿疹があるけれど、毎日洗ったら刺激にならない?」
このような疑問を持っている方は少なくありません。
結論からいうと、脂漏性湿疹(脂漏性皮膚炎)があるからといって、「毎日のシャンプーは必ずダメ」というわけではありません。
むしろ頭皮の皮脂や汚れを適切に落とし、清潔な状態を保つことは大切です。
ただし、毎日洗うことと、強い洗浄力のシャンプーでゴシゴシ洗う「洗いすぎ」は別問題です。
大切なのは回数だけではなく、頭皮の状態・シャンプーの種類・お湯の温度・洗い方・乾かし方まで含めて考えることです。
この記事では、「脂漏性湿疹は毎日シャンプーしていいの?」という疑問を中心に、正しい洗い方やシャンプーの選び方、毎日洗っても治らない場合の対処法までわかりやすく解説します。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療を行うものではありません。症状が続く場合や悪化している場合は皮膚科へご相談ください。
脂漏性湿疹は毎日シャンプーして大丈夫?頻度の目安を解説

脂漏性湿疹がある場合でも、毎日シャンプーすること自体が一律に悪いとはいえません。
脂漏性皮膚炎は頭皮など皮脂の多い部分に起こりやすく、赤みや鱗屑(りんせつ:フケのように皮膚がはがれる状態)がみられる皮膚疾患です。
日本皮膚科学会の資料でも、頭皮、眉毛、眉間、額、鼻の周囲、耳などの「脂漏部位」に起こることや、皮膚に常在するマラセチアという真菌が病態に関係すると考えられていることが説明されています。
そのため「洗わない方が皮膚を守れる」と自己判断するのではなく、頭皮の状態に応じて適切に清潔を保つことが大切です。
毎日洗うことと「洗いすぎ」は同じではない
「毎日シャンプーすると洗いすぎになるのでは?」
と心配になる方もいるでしょう。
ここで分けて考えたいのが、洗髪の頻度と洗い方です。
1日1回洗うことと、熱いお湯を使って強い洗浄力のシャンプーで何度もゴシゴシ洗うことは同じではありません。
頭皮を清潔にしたいからといって、爪を立てたり、長時間こすったりする必要はありません。
「汚れを全部落とそう」とするのではなく、必要以上に刺激を与えず清潔を保つという考え方が大切です。
かゆみ・フケ・赤みがあるときは頭皮の状態に合わせる
かゆみや赤みが強いと、
「もっときれいに洗えば治るのでは?」
と思ってしまうかもしれません。
しかし、すでに炎症を起こしている頭皮を強くこすると、刺激が加わってしまいます。
特に、
・洗った直後に強くヒリヒリする
・シャンプー後に赤みが強くなる
・頭皮を掻き壊している
・ジュクジュクしている
・痛みがある
といった場合には、単純に「洗う回数を増やす」ことで解決しようとせず、皮膚科へ相談しましょう。
なぜ脂漏性湿疹では頭皮を清潔に保つことが大切なの?

脂漏性湿疹のシャンプーについて理解するには、まず「なぜ頭皮を清潔にする必要があるのか」を知っておきましょう。
脂漏性皮膚炎と皮脂・マラセチアの関係
脂漏性皮膚炎には、皮脂とマラセチアなどが関係していると考えられています。
マラセチアは真菌、つまりカビの仲間ですが、「脂漏性湿疹になった人だけに存在する悪い菌」というわけではありません。
皮膚にもともと存在する常在微生物の一つです。
日本皮膚科学会の資料でも、Malassezia属真菌は脂漏性皮膚炎の増悪因子として注目されています。
そのため、「菌がいる=不潔」と考えて、必要以上に頭皮を洗浄するのは適切ではありません。
大切なのは、マラセチアをゼロにしようとすることではなく、皮脂や頭皮環境を適切に管理することです。
皮脂や汚れと頭皮環境の関係
頭皮には皮脂だけでなく、汗、古い角質、整髪料なども付着します。
そのため適切な洗髪によって頭皮を清潔に保つことには意味があります。
一方で、脂漏性湿疹は「頭が汚いから起こる病気」と単純に考えられるものではありません。
毎日きちんとシャンプーしている人にも起こります。
だからこそ、
「治らない=もっと強く洗わなければいけない」
と考えないことが重要です。
脂漏性湿疹の正しいシャンプー方法|洗い方を5ステップで解説

毎日シャンプーする場合は、回数以上に**「どのように洗うか」**を意識しましょう。
STEP1|ぬるま湯で頭皮と髪を予洗いする
いきなりシャンプーをつけるのではなく、最初にぬるま湯で頭皮と髪を濡らします。
熱すぎるお湯は、炎症がある頭皮では刺激になることがあります。
「熱いほど皮脂がよく落ちる」と考えるのではなく、頭皮が刺激を感じにくい温度を意識してください。
STEP2|シャンプーを泡立ててから頭皮につける
シャンプーの原液を直接頭皮につけて強くこするのではなく、手のひらである程度なじませてから使用します。
泡をクッションにするようなイメージで洗うと、頭皮への摩擦を減らしやすくなります。
STEP3|爪を立てず指の腹でやさしく洗う
かゆみがあると、爪を立てて洗いたくなるかもしれません。
しかし、掻くように洗うと頭皮を傷つける可能性があります。
爪ではなく指の腹を使って、やさしく洗うことを意識しましょう。
「洗った感じがするほど強くこする」のではなく、「頭皮を傷つけずに汚れを落とす」ことが目的です。
STEP4|シャンプーが残らないよう十分にすすぐ
洗うことばかり意識して、すすぎが短くなっていないでしょうか。
シャンプーを使用した後は、頭皮や髪に洗浄成分が残らないよう丁寧にすすぎましょう。
特に生え際、耳の後ろ、襟足などは意識して流します。
STEP5|洗髪後は頭皮を適切に乾かす
洗髪後はタオルで強くゴシゴシこするのではなく、水分を吸収させるように拭き取ります。
その後、ドライヤーを頭皮へ近づけすぎないよう注意しながら乾かします。
頭皮に炎症がある場合は熱風そのものが刺激になることもあるため、「熱い」と感じる距離や温度は避けましょう。
脂漏性湿疹のシャンプーはどう選ぶ?薬用・低刺激タイプの考え方

「毎日洗うなら、どんなシャンプーを使えばいいの?」
これも多い疑問です。
脂漏性湿疹があるからといって、特定の商品がすべての人に適しているわけではありません。
洗浄力だけでシャンプーを選ばない
皮脂が気になるからといって、単純に「洗浄力が強いもの」を選べばよいとは限りません。
頭皮に赤みや炎症がある場合、使用する製品による刺激にも注意が必要です。
「皮脂をしっかり落とす」ことだけではなく、使った後にヒリヒリしないか、赤みやかゆみが強くならないかも確認しましょう。
薬用シャンプー・抗真菌成分について
脂漏性皮膚炎とマラセチアの関連から、抗真菌成分に着目した製品もあります。
ただし「薬用」という表示だけで判断せず、何を目的とした製品なのか、配合成分や使用方法を確認することが大切です。
症状が強い場合には市販シャンプーだけで対応しようとせず、医師や薬剤師へ相談してください。
乾燥や刺激が気になる場合の低刺激タイプ
洗髪後に頭皮が強くつっぱる、ヒリヒリするなど刺激が気になる場合には、低刺激性を意識して製品を選ぶ方法もあります。
ただし、「アミノ酸系だから必ず脂漏性湿疹に良い」といった単純な判断はできません。
成分だけではなく、実際に使用したときの頭皮の状態も確認しましょう。
市販シャンプーを選ぶときに確認したいポイント
市販品を選ぶ際は、
・使用目的
・洗浄成分
・薬用成分や有効成分
・香料などで刺激を感じないか
・使用後に赤みやかゆみが悪化しないか
などを確認します。
「脂漏性湿疹におすすめ」と書かれている商品を次々に試すより、自分の頭皮がどう反応したのかを確認することも大切です。
毎日シャンプーしても脂漏性湿疹が治らないのはなぜ?

毎日シャンプーしているのに脂漏性湿疹が改善しないと、
「洗い方が足りないのかな?」
と不安になるかもしれません。
しかし、脂漏性皮膚炎はシャンプーだけで必ず改善するものではありません。
洗いすぎ・熱いお湯・ゴシゴシ洗いで刺激を与えている
「清潔にしなければ」と考えるあまり、
・1日に何度も洗う
・爪を立てる
・熱いシャワーを使う
・長時間洗う
・強くこする
といった洗い方になっている場合は注意が必要です。
毎日洗うことと、刺激を繰り返すことは分けて考えましょう。
使用しているシャンプーが頭皮に合っていない可能性
シャンプーを変えてから赤みやかゆみが強くなった場合などは、その製品が刺激になっている可能性も考えます。
「高価だから」「口コミが良いから」「脂漏性湿疹用として紹介されていたから」という理由だけで使い続ける必要はありません。
気になる変化があれば使用を中止し、医師や薬剤師に相談してください。
湯シャンに変えれば改善するとは限らない
「シャンプーが刺激なら、お湯だけで洗う湯シャンにすればいいのでは?」
と考える方もいるでしょう。
しかし、脂漏性湿疹では皮脂などとの関係を考える必要があるため、湯シャンへ変更すれば必ず改善するとはいえません。
逆にシャンプーを使わないことで頭皮の皮脂や汚れを十分に落とせないケースも考えられます。
「シャンプーを使う・使わない」という二択ではなく、現在の頭皮の状態を基準に判断しましょう。
シャンプーだけで脂漏性皮膚炎に対処できるとは限らない
ここが最も重要です。
脂漏性皮膚炎は、単なる「頭皮の汚れ」ではありません。
毎日正しく洗っているにもかかわらず、赤みやフケ、かゆみが続くのであれば、シャンプーを何種類も試し続けるより、まず正確な診断を受けることが重要です。
子どもの脂漏性湿疹でシャンプーするときの注意点

「子どもの頭に黄色っぽいかさぶたがある」
「毎日洗っているのになかなか取れない」
そんな状態を見ると、お母さんやお父さんは心配になりますよね。
乳児にみられる脂漏性皮膚炎と成人の脂漏性皮膚炎では、経過が異なることがあります。
日本皮膚科学会の資料では、乳児の場合、生後1か月頃から黄色い痂皮を伴う赤みなどがみられ、その後1〜2か月で自然に軽快するケースが多いとされています。一方、成人では慢性的に経過することがあります。
赤ちゃん・子どもは年齢や頭皮の状態に合わせてケアする
子どもの場合も、「かさぶたを全部取らなければ」と無理にこすらないことが大切です。
特に乳幼児は大人とは皮膚の状態が異なるため、成人向けの情報をそのまま当てはめないようにしましょう。
大人向けの薬用シャンプーを自己判断で使用しない
成人向けに販売されている薬用シャンプーを、乳幼児にも使用できるとは限りません。
年齢による使用制限や使用方法を確認し、判断に迷った場合は小児科、皮膚科、薬剤師などに相談しましょう。
赤み・かさぶた・ジュクジュクなどがある場合の対応
頭皮だけではなく広い範囲へ湿疹が広がっている、ジュクジュクしている、出血している、強くかゆがるなど気になる症状がある場合には、自己判断でシャンプーを変更し続けるのではなく医療機関へ相談してください。
脂漏性湿疹が治らないときは皮膚科へ|受診の目安と治療

脂漏性湿疹だと思っていても、実際には別の皮膚疾患という可能性があります。
そのため、毎日のシャンプーや市販ケアだけで改善しない場合には、皮膚科で診断を受けることが大切です。
赤み・かゆみ・フケなどが改善しない場合
セルフケアを続けても症状が改善しない、繰り返す、範囲が広がっている場合などは皮膚科への相談を検討しましょう。
日本皮膚科学会の資料でも、脂漏性皮膚炎はアトピー性皮膚炎などとの鑑別が必要な疾患として挙げられています。
「フケがある=脂漏性湿疹」と自己判断しないことも重要です。
ジュクジュク・痛みなど気になる症状がある場合
強い赤み、腫れ、痛み、出血、ジュクジュクした状態などがある場合には、早めに医療機関へ相談しましょう。
掻き壊しなどによって皮膚の状態が悪化している可能性もあります。
皮膚科ではどのような治療を行う?
脂漏性皮膚炎では、症状や部位に応じて抗真菌薬や炎症を抑える外用薬などが検討されます。
実際にどの薬を使うかは、症状や年齢、部位などによって異なります。
「脂漏性湿疹にはこの薬」と自己判断するのではなく、医師の診察を受けたうえで治療を選択することが重要です。
受診前に症状・シャンプー・経過を記録しておく
受診するときには、
・いつから症状があるか
・どの部分に症状があるか
・かゆみ、赤み、フケの程度
・現在使っているシャンプー
・シャンプーを変えた時期
・使用している整髪料や頭皮ケア用品
・良くなる時期、悪化する時期
などをメモしておくと、医師へ経過を伝えやすくなります。
スマートフォンで頭皮の状態を定期的に撮影しておく方法もあります。
脂漏性湿疹と毎日のシャンプーについてよくある質問

脂漏性湿疹で1日2回シャンプーしても大丈夫?
頭皮を清潔にしたいからといって、自己判断で洗髪回数を増やせばよいとは限りません。
1日2回洗うことで刺激や乾燥を感じる場合もあります。汗を大量にかくなど個別の事情がある場合は、頭皮の状態を確認しながら医師へ相談しましょう。
シャンプーしない日を作った方がいい?
「脂漏性湿疹なら○日に1回が正解」という一律の答えではなく、皮脂量や汗、炎症の程度、使用しているシャンプーなどを含めて考える必要があります。
単純に「毎日だから悪い」「洗わないほど良い」と考えないことが大切です。
脂漏性皮膚炎は家族にうつる?
脂漏性皮膚炎に関係すると考えられているマラセチアは、皮膚に存在する常在微生物です。脂漏性皮膚炎そのものを、一般的な感染症のように「家族からうつった」と単純に考えるものではありません。
症状が落ち着いたらシャンプーを変えてもいい?
症状が改善した後のケアについても、頭皮の状態を確認しながら考えます。
治療中の場合は、自己判断で治療やケアを中止する前に医師へ確認しましょう。
まとめ|脂漏性湿疹のシャンプーは「毎日か」だけでなく頭皮の状態も大切

脂漏性湿疹がある場合、毎日シャンプーすること自体が必ず悪いわけではありません。
大切なのは「毎日か、毎日ではないか」という回数だけで判断しないことです。
頭皮の皮脂や汚れを適切に落としながら、
・熱すぎるお湯を避ける
・爪を立ててゴシゴシ洗わない
・頭皮に合ったシャンプーを選ぶ
・しっかりすすぐ
・洗髪後は適切に乾かす
といった基本的なケアを続けてみましょう。
そして、「毎日ちゃんと洗っているのに治らない」という場合、自分の洗い方が悪いと決めつける必要はありません。
脂漏性皮膚炎は、単純に頭皮を洗えば解決するものではなく、皮脂やマラセチアなど複数の要素が関係すると考えられています。日本皮膚科学会の資料でも、脂漏性皮膚炎へのMalassezia属真菌の関与が示されています。
赤みやフケ、かゆみが長引く場合や、ジュクジュク・痛みなどがある場合には、シャンプーを次々に変える前に皮膚科へ相談しましょう。
「毎日洗うべきか」だけに悩むのではなく、今の頭皮がどのような状態なのかを確認し、それに合わせてケアを選ぶことが大切です。
【参考情報】
日本皮膚科学会では、脂漏性皮膚炎について、頭皮・眉毛・眉間・額・鼻唇溝・耳などの脂漏部位に紅斑や鱗屑が現れ、Malasseziaなどが病態に関与すると考えられることが示されています。
日本皮膚科学会・日本医真菌学会の資料でも、Malassezia属真菌は脂漏性皮膚炎の増悪因子として注目されています。
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※本記事は、皮膚科学・腸内環境・自律神経・ストレス医学に関する国内外の研究、および当院での臨床経験をもとに作成しています。
湿疹やアトピーは個人差が大きく、 症状によって必要な検査・治療は異なります。
気になる症状がある場合は、必ず医療機関へご相談ください。

監修者:宿谷 陽一(柔道整復師/施術歴16年)
- アトピー整体施術実績 延べ10,000件
- 幼少期からアトピーを経験
- HPA軸・自律神経・内臓機能に着目した独自整体を提供
- アトピー専門YouTubeチャンネル運営
- アトピー専門整体院を全国に展開
- 皮膚科医との対談実績あり
参考文献・参考情報
医療・皮膚科学関連
- 日本皮膚科学会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」
- J-STAGE「皮脂マラセチアと皮膚疾患」
HPA軸・ストレス研究関連
- Association between Stress and the HPA Axis in the Atopic Dermatitis(PubMed収載論文)
- Evaluation of hypothalamic-pituitary-adrenal axis in patients with atopic dermatitis(PubMed収載論文)
- Vaughn AR, Notay M, Clark AK, et al. The Gut-Skin Axis in Health and Disease: A Paradigm With Therapeutic Implications.
※本記事内で紹介している生活習慣や整体的アプローチは、 医療行為の代替ではなく、 身体全体の状態を整えるための補助的な考え方として紹介しています。
私の名前は宿谷陽一と申します。
柔道整復師として16年の経験があります。
私自身、幼少期からアトピーに苦しみ、ステロイドや薬を使っても改善しない時期を経験してきました。体重が12kgも激減し、全身から浸出液が止まらないほど重症化したこともあります。
そんな絶望的な状況の中、妻と生まれたばかりの娘を抱きしめたいという強い思いから、アトピー克服のための研究を重ね、試行錯誤の結果、ついに綺麗な肌を手に入れることができました。
この経験から、「アトピーで困っている人を一人でも多く救いたい」という思いが強くなり、当院の「アトピー整体」を考案しました。
アトピー克服には乗り越えるべき壁がありますが、叶えたい未来があるなら、私は自信を持って当院のアトピー整体をおすすめします。




