「脂漏性湿疹をできるだけ早く治したい」
「漢方薬が良いと聞いたけれど、ツムラなら何番?」
「十味敗毒湯が良いという情報を見たけれど、本当に効くの?」
頭皮のフケや顔の赤み、かゆみが続くと、漢方薬を試してみたいと考える方もいるでしょう。
結論からいうと、湿疹・皮膚炎に用いられるツムラの漢方薬には、十味敗毒湯(6番)、黄連解毒湯(15番)、消風散(22番)、温清飲(57番)などがあります。清上防風湯(58番)も顔面・頭部の湿疹・皮膚炎が効能・効果に含まれています。
ただし、「脂漏性湿疹ならツムラ○番」と一律に決められるわけではありません。症状や体質などによって漢方薬の選択は変わります。
この記事では、脂漏性湿疹(脂漏性皮膚炎)に使われることのあるツムラの漢方薬について、番号や特徴、症状別の考え方、研究報告、市販薬を選ぶ際の注意点までわかりやすく解説します。
※漢方薬の使用については、自己判断で長期間服用せず、医師・薬剤師・登録販売者などへ相談してください。
脂漏性湿疹に使われるツムラの漢方薬は?

脂漏性湿疹に対して漢方薬を検討するとき、まず知っておきたいのは、**「病名だけでは漢方薬を決められない」**ということです。
同じ脂漏性湿疹でも、赤みが強い人、かゆみが強い人、ジュクジュクする人、乾燥が目立つ人など症状は異なります。
そのため「脂漏性湿疹=十味敗毒湯」と決めつけず、自分の症状を確認することが大切です。
脂漏性湿疹(脂漏性皮膚炎)の症状を簡単に確認
「脂漏性湿疹」と検索されることが多いですが、一般には「脂漏性皮膚炎」と呼ばれる皮膚疾患です。
頭皮、眉毛周辺、鼻のわきなど皮脂の多い部位に、赤みやフケのような鱗屑(りんせつ)が現れます。
漢方薬を探す前に、本当に脂漏性皮膚炎なのか確認することも重要です。似た症状でもアトピー性皮膚炎や接触皮膚炎など別の皮膚疾患の場合があるため、症状が続く場合は皮膚科で診断を受けましょう。
脂漏性湿疹には「ツムラ何番」と一律には決められない
ツムラの一般用漢方薬には、「湿疹・皮膚炎」を効能・効果に含む複数の処方があります。
重要なのは、番号ではなく、現在の症状や体質などに合った漢方薬を選ぶことです。
「6番が脂漏性湿疹の薬」「15番なら赤みに必ず効く」という意味ではありません。
次章から、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
脂漏性湿疹に使われるツムラ漢方薬の番号と特徴
【H2画像案】
内容:十味敗毒湯・黄連解毒湯・消風散・温清飲・清上防風湯を比較するイメージ。数字の6・15・22・57・58を分かりやすく配置
挿入位置:H2直下
alt:脂漏性湿疹に使われるツムラ漢方薬の番号と特徴
代表的な漢方薬を整理すると次のようになります。
| 漢方薬 | ツムラ番号 | ツムラ公式情報から確認できる特徴 |
|---|---|---|
| 十味敗毒湯 | 6番 | 発赤があり、ときに化膿する湿疹・皮膚炎など |
| 黄連解毒湯 | 15番 | のぼせぎみで顔が赤い人の湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみなど |
| 消風散 | 22番 | かゆみが強く、分泌物が多く、ときに熱感がある湿疹・皮膚炎など |
| 温清飲 | 57番 | 皮膚がカサカサして色つやが悪く、のぼせる人の湿疹・皮膚炎など |
| 清上防風湯 | 58番 | 赤ら顔で、ときにのぼせがある人の顔面・頭部の湿疹・皮膚炎など |
ツムラ公式の効能・効果を整理したものであり、「脂漏性皮膚炎に対して全処方の有効性が確立している」という意味ではありません。
ツムラ6番「十味敗毒湯」|脂漏性皮膚炎の臨床報告もある
十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)は、皮膚トラブルに使われる代表的な漢方薬の一つです。
ツムラの一般用製品では、「体力中等度なものの皮膚疾患で、発赤があり、ときに化膿するもの」の湿疹・皮膚炎などが効能・効果に含まれています。
脂漏性皮膚炎について興味深い臨床報告もあります。
2009年の日本東洋医学雑誌では、漢方薬を使用した脂漏性皮膚炎5症例が報告されています。このうち、顔に皮疹が続いていた3例に十味敗毒湯が使用され、数カ月でほぼ治癒したと報告されています。
ただし、ここは注意が必要です。
5症例という小規模な臨床報告であり、「脂漏性皮膚炎には十味敗毒湯が必ず効く」と証明した研究ではありません。
研究結果を過度に一般化せず、治療選択肢を考える際の一つの情報として捉えることが大切です。
ツムラ15番「黄連解毒湯」|赤みやほてりが目立つ場合は?
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)は、ツムラの一般用製品では、体力中等度以上で、のぼせぎみで顔が赤く、いらいらする傾向がある人の湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみなどが効能・効果に含まれています。
漢方医学では、身体に「熱」がこもっている状態という考え方があります。
ここでいう「熱」は漢方医学上の概念であり、脂漏性皮膚炎の医学的な原因そのものを意味するものではありません。
赤みがあるという理由だけで黄連解毒湯を自己判断で選ばず、ほかの症状や体質を含めて考える必要があります。
消風散・温清飲・清上防風湯などが使われることもある
湿疹・皮膚炎に使用される漢方薬は十味敗毒湯と黄連解毒湯だけではありません。
例えば消風散(22番)は、ツムラの一般用製品では、かゆみが強く、分泌物が多い湿疹・皮膚炎などが対象です。
温清飲(57番)は、皮膚がカサカサして色つやが悪く、のぼせがある人の湿疹・皮膚炎などが効能・効果に含まれます。
また清上防風湯(58番)は、顔面・頭部の湿疹・皮膚炎が効能・効果に含まれているため、頭皮や顔に症状が出やすい脂漏性湿疹について調べている方には気になる処方でしょう。
ただし、これらも「脂漏性皮膚炎ならこの薬」と単純に対応させるものではありません。
脂漏性湿疹の漢方薬はどう選ぶ?症状・体質別の考え方

漢方薬を選ぶときは、病名だけではなく、皮膚症状や体質などを総合的に確認することが重要です。
ここではツムラ公式の効能・効果をもとに、どのような違いがあるのか整理します。
赤み・熱感が目立つ場合
のぼせぎみで顔色が赤く、かゆみを伴う皮膚症状などでは、黄連解毒湯が選択肢になる場合があります。
ただし、「赤い=黄連解毒湯」と自己判断するのではなく、全身状態も含めて確認することが大切です。
かゆみ・ジュクジュクが目立つ場合
消風散は、かゆみが強く、分泌物が多く、ときに局所の熱感がある湿疹・皮膚炎などが効能・効果に含まれています。
「温めるとかゆみが強くなる」といった症状も、ツムラ公式の症状チェックに掲載されています。
化膿を伴う皮膚症状がある場合
十味敗毒湯は、発赤があり、ときに化膿する皮膚疾患などに使用されます。
ただし、膿が増えている、痛みが強い、熱を持って急速に広がっているなど感染が疑われる場合は、漢方薬を選ぶことより医療機関を受診することを優先してください。
乾燥・カサカサが目立つ場合
温清飲は、皮膚がカサカサして色つやが悪く、のぼせる人の湿疹・皮膚炎などに用いられます。
脂漏性湿疹という名前から「脂っぽい病気」と思われがちですが、実際に自分が感じている症状を確認して相談することが重要です。
体質・胃腸・服用薬も含めて医師・薬剤師へ相談する
漢方薬も医薬品です。
現在飲んでいる薬や漢方薬、サプリメント、持病などがある場合は、購入・処方前に医師や薬剤師へ伝えましょう。
特に複数の漢方薬を併用すると、同じ生薬成分が重複する場合があります。
「漢方だから身体にやさしく、副作用もない」と考えず、適切に使用することが大切です。
脂漏性湿疹に漢方薬は効く?効果と限界

「できれば漢方薬だけで治したい」と考える方もいるかもしれません。
しかし、漢方薬について考えるときは、期待できることと限界の両方を知っておくことが大切です。
十味敗毒湯などについて脂漏性皮膚炎の報告はある
先ほど紹介した脂漏性皮膚炎5症例の報告では、顔面症状があった3例に十味敗毒湯が使用され、数カ月でほぼ治癒したとされています。
一方、長期間頭皮症状が続いていた残りの2例には別の漢方処方の組み合わせが使用され、改善まで2カ月、8カ月を要したと報告されています。
この報告からも、脂漏性皮膚炎に対する漢方治療が一種類に決まるわけではないことが分かります。
漢方だけで完治できるとは限らない
「漢方なら体質から改善できるから根本治療になる」と考える方もいますが、脂漏性皮膚炎に対して漢方薬だけで誰もが完治できるとはいえません。
漢方薬と皮膚科治療を対立させて考える必要もありません。
今受けている治療がある場合は自己判断で中止せず、「漢方も検討したい」と担当医や薬剤師へ相談してください。
改善しない・悪化するときは皮膚科を受診する
漢方薬を試していても、
・症状がどんどん広がる
・強い痛みや腫れがある
・ジュクジュクや膿が増える
・抜け毛が急激に増えた
・市販薬を使っても改善しない
・そもそも脂漏性皮膚炎なのか分からない
という場合は皮膚科を受診しましょう。
早く改善したいからこそ、「漢方だけで様子を見る」ことにこだわらないことも重要です。
市販の漢方薬と病院処方のツムラは何が違う?

「ツムラ6番が良いならドラッグストアで6番を買えばいい?」と疑問に思う方もいるでしょう。
ここでは、医療用の「ツムラ○番」という番号と一般用漢方薬を混同しないことが重要です。
ツムラの医療用漢方と一般用漢方薬の違い
「ツムラ6番」「ツムラ15番」などの番号は、医療現場で処方を識別するときにも使われています。
一方、ツムラは一般用医薬品として十味敗毒湯や黄連解毒湯なども販売しています。一般用製品には、それぞれ対象となる体力や症状、用法・用量などが定められています。
そのため、インターネットで見つけた「○番」という情報だけで商品を選ぶのではなく、購入する製品の効能・効果や注意事項を確認してください。
市販の十味敗毒湯などを買うときの注意点
同じ「十味敗毒湯」という処方名でも、メーカーや製品によって用法・用量などを確認する必要があります。
「有名な漢方だから」「口コミで良かったから」という理由だけで長期間飲み続けるのは避けましょう。
特に持病がある方、治療中の方、ほかの医薬品を服用している方などは、購入前に医師や薬剤師へ相談してください。
医師・薬剤師へ伝えるべき症状と服用薬
相談するときは、
・湿疹が出ている場所
・赤み、かゆみ、フケ、ジュクジュクなどの症状
・いつから続いているか
・悪化しやすいタイミング
・現在使用している塗り薬
・飲んでいる薬や漢方薬
・持病や治療歴
などを伝えるとよいでしょう。
「脂漏性湿疹に効く漢方をください」だけではなく、自分の症状を具体的に伝えることが適切な薬を選ぶ第一歩です。
漢方薬を使っても脂漏性湿疹を繰り返すときに見直したいこと

脂漏性湿疹を早く改善したい場合、漢方薬だけを探し続けるのではなく、現在行っている治療やスキンケア、生活状態にも目を向けてみましょう。
シャンプー・洗顔・保湿などの基本的なケアを見直す
皮脂が関係するからといって、ゴシゴシ洗ったり、必要以上に何度も洗顔・洗髪したりすることは避けましょう。
頭皮や顔を清潔に保つことは大切ですが、強い刺激を繰り返さないことも重要です。
脂漏性湿疹の治療やセルフケアについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
脂漏性湿疹の皮膚科治療とセルフケアについて詳しく解説:
大人の脂漏性湿疹の治し方|皮膚科治療・セルフケアと繰り返すときの対策
繰り返す場合は睡眠・ストレス・生活状態にも目を向ける
みらい整体院では、湿疹を「皮膚だけの問題」として捉えるのではなく、ストレス、睡眠、自律神経、生活リズム、消化状態などを含めて身体全体を見ることを大切にしています。
これは「自律神経の乱れが脂漏性湿疹の原因」「身体を整えれば脂漏性湿疹が治る」という意味ではありません。
一方で、皮膚症状を繰り返している方からお話を伺うと、仕事が忙しい時期や睡眠不足などと症状の変化が重なっているケースもあります。
そのため当院では、皮膚の状態だけを見るのではなく、「最近しっかり眠れているか」「ストレスが続いていないか」「食事や生活リズムはどうか」といった背景まで確認することを重視しています。
湿疹とストレス反応についてさらに知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しています。
湿疹とストレス・HPA軸の関係について詳しく解説:
湿疹が治らない本当の原因とは?ストレス・HPA軸の関係を専門家が解説
脂漏性湿疹とツムラ漢方薬についてよくある質問

脂漏性湿疹にはツムラの何番が使われますか?
湿疹・皮膚炎に使われるツムラの漢方薬には、十味敗毒湯(6番)、黄連解毒湯(15番)、消風散(22番)、温清飲(57番)などがあります。清上防風湯(58番)は顔面・頭部の湿疹・皮膚炎が効能・効果に含まれます。
ただし、脂漏性湿疹だから特定の番号に決まるわけではありません。
十味敗毒湯は脂漏性湿疹に効きますか?
脂漏性皮膚炎5症例を扱った臨床報告では、顔面症状の3例に十味敗毒湯が使用され、数カ月でほぼ治癒したと報告されています。
ただし小規模な症例報告であり、誰にでも同じ効果が期待できると証明されたものではありません。
漢方薬はどのくらいで効きますか?
「脂漏性湿疹なら○日で効く」という一律の期間は示せません。
症状、処方、経過などによって異なるため、改善しない場合に自己判断で長期間服用を続けるのではなく、医師・薬剤師などへ相談しましょう。
市販のツムラ漢方薬でも大丈夫ですか?
ツムラには一般用医薬品として販売されている漢方薬があります。ただし、製品ごとに効能・効果、対象となる体力・症状、用法・用量、注意事項があります。
「ツムラ○番」という情報だけで判断せず、購入する製品の説明を確認してください。
皮膚科の薬と漢方薬は併用できますか?
併用できる場合もありますが、使用中の薬によって判断が異なります。
皮膚科から処方されている薬を自己判断で中止せず、漢方薬を追加したい場合は、現在使用している薬を医師・薬剤師へ伝えて確認しましょう。
漢方薬にも副作用はありますか?
あります。
「漢方薬=天然だから副作用がない」とは限りません。服用後に体調の変化や気になる症状が現れた場合は、漫然と飲み続けず、医師・薬剤師などへ相談してください。
まとめ|脂漏性湿疹の漢方薬はツムラの番号だけで選ばない

脂漏性湿疹とツムラの漢方薬について、重要なポイントをまとめます。
・湿疹・皮膚炎に使われるツムラ漢方には十味敗毒湯、黄連解毒湯、消風散、温清飲などがある
・清上防風湯は顔面・頭部の湿疹・皮膚炎が効能・効果に含まれる
・脂漏性皮膚炎に十味敗毒湯を使用した症例報告もあるが、誰にでも効くと証明されたものではない
・「ツムラ何番?」だけでなく、症状や体質、服用薬などを確認して選ぶことが重要
・漢方だけに頼らず、必要に応じて皮膚科治療やスキンケア、生活状態も見直す
「いろいろ試しているのに湿疹を何度も繰り返す」「皮膚だけではなく身体全体の状態についても相談してみたい」という方に対して、みらい整体院では、皮膚だけを見るのではなく、睡眠やストレス、生活リズム、身体の状態なども含めてお話を伺っています。
皮膚症状が強い場合や急激に悪化している場合は、まず皮膚科などの医療機関へご相談ください。そのうえで、繰り返す症状について身体全体から見直したい方は、みらい整体院へお気軽にご相談ください。
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※本記事は、皮膚科学・腸内環境・自律神経・ストレス医学に関する国内外の研究、および当院での臨床経験をもとに作成しています。
湿疹やアトピーは個人差が大きく、 症状によって必要な検査・治療は異なります。
気になる症状がある場合は、必ず医療機関へご相談ください。

監修者:宿谷 陽一(柔道整復師/施術歴16年)
- アトピー整体施術実績 延べ10,000件
- 幼少期からアトピーを経験
- HPA軸・自律神経・内臓機能に着目した独自整体を提供
- アトピー専門YouTubeチャンネル運営
- アトピー専門整体院を全国に展開
- 皮膚科医との対談実績あり
参考文献・参考情報
医療・皮膚科学関連
- 日本皮膚科学会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」
- J-STAGE「皮脂マラセチアと皮膚疾患」
- 済生会「脂漏性皮膚炎」
- MSDマニュアル家庭版「脂漏性皮膚炎」
HPA軸・ストレス研究関連
- Association between Stress and the HPA Axis in the Atopic Dermatitis(PubMed収載論文)
- Evaluation of hypothalamic-pituitary-adrenal axis in patients with atopic dermatitis(PubMed収載論文)
- Vaughn AR, Notay M, Clark AK, et al. The Gut-Skin Axis in Health and Disease: A Paradigm With Therapeutic Implications.
※本記事内で紹介している生活習慣や整体的アプローチは、 医療行為の代替ではなく、 身体全体の状態を整えるための補助的な考え方として紹介しています。
私の名前は宿谷陽一と申します。
柔道整復師として16年の経験があります。
私自身、幼少期からアトピーに苦しみ、ステロイドや薬を使っても改善しない時期を経験してきました。体重が12kgも激減し、全身から浸出液が止まらないほど重症化したこともあります。
そんな絶望的な状況の中、妻と生まれたばかりの娘を抱きしめたいという強い思いから、アトピー克服のための研究を重ね、試行錯誤の結果、ついに綺麗な肌を手に入れることができました。
この経験から、「アトピーで困っている人を一人でも多く救いたい」という思いが強くなり、当院の「アトピー整体」を考案しました。
アトピー克服には乗り越えるべき壁がありますが、叶えたい未来があるなら、私は自信を持って当院のアトピー整体をおすすめします。




